「私はここにいます。」

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誰も知らないK−xの本当のすごさ。

8月9日の銀河庭園その26。

 今日も写真は8月9日の銀河庭園で。
 昨日の騎士さん。
 何気にお気に入り。

 今日は天気も良かったけど、結局は一日引きこもり。
 写真を撮りに行きたい気持ちはあったけど、〜を撮りたいという気持ちがなかったし、疲れていたし。
 まあそれでも届いたばかりの「聖剣の刀鍛冶7」も読めたし、良かったという事にしておこう。

 先日、ペンタックスから新しいエントリークラスのデジタル一眼レフK−xが発表になりました。
 ボディそのものはK−mからのキャリーオーバーだけど、K10Dから引き継いだ1000万画素CCDから1200万画素CMOSになった事で、ペンタックスのエントリー機としては初めてライブビューと動画撮影を搭載。
 連写速度も毎秒4.7コマと大幅増、AF測距点も5点から11点に増えました。
 だけど相変わらず測距のスーパーインポーズ表示は省略されたまま。
 5点測距のままでいいから、スーパーインポーズ表示を優先させるべきでないかと思うのだけど。
 そういうスペック面より注目が集まるのが、「100colors,100styles.」と名付けられたオーダーカラーサービス。
 3色のカラーバリエーションの通常モデルの他に、本体20色、グリップ5色の、計100通りの組み合わせの中から選べるというサービスです。
 ネットでは100通りから選べるなんて面白い、どの色がいいとかで盛り上がっているけど、誰も気にしないのがどうやって100通りを実現したのか、という事。
 コンパクトデジカメを含めた一般的な家電製品であれば、カラーバリエーションは多くても5色程度。
 レンズ交換式のデジカメであれば、パナソニックで3色というのがあるし、K−xも店頭に並ぶのは3色。
 それ以外は黒1色、もしくはせいぜいシルバーも含めて2色という感じです。
 エンジニアリングプラスチックが普及した昨今、作るだけならどんな色でも実現できるはずなのに、どうしてバリエーションが限られるのか?
 単純な話だけど、売れない色が出るから。
 例えば黒と白があって、両方同じくらい売れるだろうと予想して生産し、出荷しても、実際には黒ばかり売れて白が売れないという事があるかも知れません。
 こうなると売れない白の在庫を抱えながら黒ばかり増産する事になるかも知れないし、かといって白の生産をストップしたら、今度は白の在庫がなくなって、白が欲しいユーザーをがっかりさせる事になるかも知れません。
 カラーバリエーションを増やすという事は、ユーザーにとっては嬉しい事だし、経営的には売り上げにつながるかも知れない一方、それだけ余剰在庫と無駄な生産ラインを抱え、在庫がなくなって商機を失うリスクを背負う事になるのです。
 じゃあペンタックスはどうやってK−xの100通りのカラーバリエーションを実現したのか?
 秘密のひとつは受注販売というスタイル。
 販売店の店頭で注文を受け付け、2週間程度で販売店に届けるというスタイルです。
 これなら理屈上は予想が外れて作りすぎる、作り足りないというリスクは避けられますが、問題はどうやって2週間程度という期間を守って店頭まで届けるかですが。
 まず必要になるのが、販売店からの受注を素早くリアルタイムに工場の生産計画に反映させる事。
 そして20色の外装パーツと5色のグリップを間違いなく組み合わせて、100通りのK−xを間違いなく販売店まで届ける事。
 1色2色であれば、1通り2通りの組み合わせの部品を流れ作業で組み立てればできるけど、20色の外装パーツと5色のグリップで100通りのK−xを組み立てるとなると、素人考えでもそれが大変な事というのは想像ができます。
 もしかするとペンタックスの工場内部では、革命的な生産体制が整っているのかも。
 質実剛健、真面目な技術屋という印象のペンタックスだけど、なかなかどうして、しっかりした戦略眼をお持ちじゃないですか。
 ……問題は、K−xがたくさん売れるかどうかだけど。

 でわでわ。
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