オバマ大統領就任にあわせて。
写真は昨年10月19日の百合が原公園で。
この日は紅葉真っ盛りの世界の庭園を中心に。
アメリカで初の黒人の大統領が誕生しました。
このニュースを見る度に、私が尊敬してやまない田中芳樹先生の昔の短編「白い顔」の事を思い出します。
30年近く前に発表された作品で、21世紀まであと10年というアメリカを舞台にしています。
白人のアメリカ大統領が狙撃され、かろうじて一命は取り留めたものの、同じく狙撃された黒人の警護官の身体に脳を移植されたため、黒人のアメリカ大統領が誕生する、というお話です。
偶発的に誕生した黒人のアメリカ大統領の顛末を通して、アメリカの人種差別の根深さを描くと共に、騙し合い、利用しながら生きていく虚しさを描いています。
この黒人の大統領と、主人公である白人の大統領報道官が迎える結末は実際に作品を読んで確かめてもらうとして、21世紀を迎えて10年もしない内に黒人のアメリカ大統領が、公正に行なわれた選挙で誕生するとは、流石の田中芳樹先生も想像しなかった事でしょう。
まして脳移植も実現する前に。
何にせよ、オバマ大統領が「白い顔」のような大統領のような結末を迎える事なく、無事にアメリカ経済を再生させ、任期を終える事を願っています。
でわでわ。
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