礎〜第3章 ONE〜

 とりあえず茜シナリオをクリアして下さい
 うーん、著作権の問題もあるし
 粗筋紹介のベタコピーはまずいから

〜 第4章 漂流(スカイハリケーン) 〜

 〜 約束の土地より 〜

ナレーション:(BGM:永遠)

現実の中にあって永遠を象徴する場所

少女の家から学校に至る道の途中にある空き地
そこに新しい家が建ち幸せな家族が暮らすようになる

・・・ある日その家族を不幸が襲う
両親が惨殺され・・・一人の子供が残された

その子はいつも眺めていた
少女がその道を通りすぎるのを
その子はその家で静かに息を引き取る
少女への想いと共に

主を失ったその家は朽ち果て
いつしか かつての空き地の姿へと・・・・

少し昔の話 ・・・遠い未来の話
少し未来の話・・・遠い昔の話

 〜 名も無き孤高の英雄 〜

(BGM:漂流〜スカイハリケーン〜)

荒野で行き倒れになっている少年
少年はゆっくりと起きあがり辺りを見回す

 少年 「ここは?」
 私  「君が言う所の”永遠の世界”になるのかな?」

さっきまで誰もいなかった場所にそいつと少女が立っていた

 少年 「あんたは?」
 私  「クラスメイトの名前ぐらい覚えておくものだよ 折原浩平」
 浩平 「どうしてオレの名前を?」
 私  「茜の幼馴染と言った方が通りがいいかな?」

 ・・・最初は詩子でした 詩子があの人の事を忘れて
 ・・・クラスメートもあの人の事を憶えていなくて

 浩平 「あんたが本当に茜の幼なじみだとして、
     オレはあんたの事を忘れたクラスメートだと言うのか?」

 私  「信じる 信じないは浩平 君の勝手だ
     ただ、わざわざ嘘をつく必要も無いと思うんだがな」

 浩平 「幼なじみならどうして、茜の所へ帰ってやらないんだ?
     あいつはボロボロになっても、あんたの事を待っていたんだぞ!」

 私  「私を目的を持ってここに来た
     その目的はまだ果たされていない・・・だから帰れない」

 浩平 「何を?」

 私  「君の言う”永遠”を討ち倒す事 それが 私がここに来た目的」
 浩平 「勝てるわけが無い!!」
 私  「だが・・・今まで負けてもいない」

 茜の幼なじみだと言うそいつの瞳には静かな闘志があった
 オレに足りなかったモノ・・・・

 浩平 「強いな・・・あんたは」
 私  「それが茜に振られた理由なんだろうな」
 浩平 「茜がオレに浮気をしたと?」
 私  「いいや、茜は本気だよ、もっと自分に相応しい相手を見つけた
     ただ、それだけだ それほど珍しい話でもあるまい?」

 苦笑いをみせる・・・・茜の幼なじみに間違い無い オレは確信した

 浩平 「あんたは・・・茜が幸せならそれで満足なのか?」
 私  「格好良く言えばそうだ・・・まぁ、私には茜を幸せに出来る
     その自信が無いから・・・ここで、茜の前に浩平が現れるのを待っていた
     この辺りが正解かな?」

 浩平 「その子は?」

 そいつの後ろに身を隠すように立っているショートヘアの少女には
 どこか懐かしい面影があった 
 
 私  「私の連れ合い、私にはもう浩平を選んだ茜を非難する資格は無い」
 浩平 「あんたの事が少し判った気がするよ
     あんたはそうやって茜を守ってきたんだな
     誰かがあんたの事で茜を非難することさえ許さない」
 私  「おいおい、それじゃこの子が可哀想
     この子は当て馬じゃない、ちゃんと私の連れ合いだよ」
 浩平 「ああ、同じようにその子も守っているんだろ」
 私  「そう思うのなら茜の事は浩平に任せた」

 浩平 「とは言ってもオレはどうすればいい?
     オレだってこの世界を望んで・・・・ここに来てしまったんだぞ」

 私  「私と違ってここに居続けることは望んでいない
     なら今のパワーバランスを崩してやる
     そうすれば、茜が君を呼び戻す・・・・それが絆だよ」
 浩平 「出来るのか?」

 私  「甘く見ないで欲しい、私は闘うために ここに来た・・・・
     もしも・・・茜に私のことを聞かれることがあったら
     おまえの幼馴染はおまえの知らない場所で女と仲良く暮らしてる
     そう言ってやってくれ」

 浩平 「あんた悪党だな」
 私  「誉め言葉だと受け止めておくよ」
 浩平 「でも、どーみてもあんたに勝ち目があるように見えないんだが・・・」
 私  「戦力に決定的な差があったって、正攻法だけが闘う手段じゃないのさ
     それじゃ行って来る」

 そいつは現れた時と同じように前触れも無く姿を消した

 浩平 「君は手伝いに行かなくていいのかい?」

 オレは はにかみがちな少女に尋ねてみた
 返事をためらっていた少女はゆっくりと口を開いた  

 アカネ「あの人は・・・絶対に負けませんから・・・」

 その一言で十分だった、少女に感じていた懐かしさも
 少女が返事をためらっていた理由も・・・・
 あいつは茜を見捨てたんじゃない ここで ここに居る茜も守ってたんだ

 アカネ「ばい菌みたいな人です 自分がどんなに小さくても、
     相手がどんなに大きくても少しづつを弱らせていって・・・・」
 浩平 「蝕み続けて最後には勝つか・・・・敵にも味方にもしたくない奴だな」
 アカネ「だからあの人はいつも独りで闘い続けてきました」

 浩平 「次は茜を連れてくるよ」
 アカネ「え?」
 浩平 「あいつが勝ったら、ここもこんな荒野じゃなくなるんだろ?
     森が出来て、街が出来て・・・・人が笑って住めるそんな世界になるんだろ?
     勝負に勝っただけで満足するような小欲な奴には見えなかったよ」

 アカネ「ええ、きっとそうですね、茜があなたを選んだ理由も判る気がします
     今まで、あの人のことをそんな風に言った人は居ませんでした」
 浩平 「次は、ここで暮らすために茜を連れてくるよ・・・・何十年か先に」
 アカネ「あの人は勝負が付くまでに100年かかるって言ってました」
 浩平 「100年・・・・か・・・じゃ死んだ後にここに来るから
     とびきりの家を用意しておいてくれ」
 アカネ「はい」

 浩平 「茜・・・あいつを悪党のまま終わらせちゃいけない」
 アカネ「・・・あ・・・」
  
 ドォン・・・・遠くで大きな音が聞こえたような気がした
 そのままオレの意識は遠くなった・・・・・

公園:茜と詩子

 詩子 「…またあいつと同じクラスだったの?」
 茜  「…あいつ…」
 詩子 「そう。賑やかで、自分勝手で…」
 茜  「…いないと…寂しい…?」
 詩子 「ううん、あたしは全然寂しくない」
 茜  「…私は…寂しいです」
 詩子 「…茜、泣いてるの…?」
 茜  「…嬉しいから …約束守ってくれたから …帰ってきてくれたから」
 詩子 「ああっ!
     あいつは噂をすれば現れるようなタイプだ
     と思ってたのよ」

 浩平 「ただいま」
 茜  「お帰りなさい…浩平」

 茜シナリオエピローグへ 終幕


あとがき

私がONE本編を最初にクリアしたのが茜シナリオで
その時の直感的な幼馴染君のイメージが「名も無き孤高の英雄」でした

そして、浩平君への不満は「お前はただ座して死を待つ」だけなのか?
何故一矢を報いようとしない こうゆうものでした

茜が幼馴染君を忘れなかったのは、幼馴染君はまだ存在してて
茜との絆も保っている ただ帰れない理由があるだけなんだと

浩平君は幼馴染君とは違う選択をした結果、茜と結ばれたんだ
幼馴染君が選んだのは・・・・闘いに望む事
決着が付いてないから、まだ帰って来れない・・・・

その後 他のキャラのシナリオをプレイして
これが、間違いだったのには気がつきましたが
ただ、ファーストプレイの印象は中々捨てられなくて

ONE本編を否定しない形で
幼馴染君のお話を作ってみたくなったのが「礎」の発端でした

最初は「炎のさだめ」から「漂流(スカイハリケーン)」へ
メドレーで繋ぐ180秒程度のMADアニメ
「盗まれた過去を探し続けて」で始まって
「この手で造ろう新しい世界と愛の詩を」で締めるのが
「礎」の構想でした

私自身、アニメ製作が出来るだけの時間的余裕が無かった事と
OVA版ONEがリリースされている今が「礎」手掛ける
最後のチャンスだと思いましたので、小説(?)と言う形で始めました

当初 アイツと呼ばれている茜の姉には、里村藍と言う名前がありました
茜の姉だから藍という安易な発想なんですが
それでも、「藍」は「愛」であり「哀」そして「I(私)」でもある
MADアニメの構想時点ではラストで「私」の傍に居るのは藍でした
藍がアカネとLimに機能分担してしまったので、
回想だけに登場する名も無き少女になってしまいました

幼馴染のゲーマー藍がアカネとLimのシナリオを展開するのは無理があったので・・・・
古井戸事件後 半身不随の車椅子生活 ゲームに溺れる日々
Limとしてのトライとの出逢い 互いに名も知らぬ者同士の交流
茜の想いとトライの正体を知った藍の永遠への旅立ち
1997年クリスマスの再会 「私」との共生生活
Limの正体を知る「私」 そしてエンディングへ

「炎のさだめ」のパートは「藍」の視点で
「漂流(スカイハリケーン)」のパートは「私」の視点で

時の流れ飛び越え この大空駆け抜け この手で造ろう新しい世界と藍の詩を

アカネとLimのエンディングがあの形になったのは
私に抹殺された藍の怨念です  ナムナム

もしも、みずかがもっとポジティブな性格で、瑞佳に浩平争奪戦を挑む
位に元気な子だったら・・・それがアカネです
ONE本編で浩平の変化は、みずかに影響する筈なんだけどなぁ
と思っていたので 「浩平の成長=みずかの成長」ではないのかな?と
成長したみずかが1個の独立した人格を形成した時に物語はどうなる?
これがアカネシナリオのモチーフです

詩子は、忘れさせられる程薄情な奴じゃない筈だと言うのと
詩子の性格って幼馴染君の影響を強く受けているんじゃないのかな?
(=茜好みのタイプ)ってイメージが強かったので・・・・
「あなたの事を忘れます」これを本当にやってしまったのが詩子
そこに至るまでには、色々と葛藤があったんだろうなぁ・・・
この辺の所を書きたかったのが詩子シナリオのモチーフです

Limは藍シナリオの核の部分だし
茜は「ONE」のヒロインであって「礎」のヒロインではない
だから、蚊帳の外のピエロを演じてもらう

ちょっと残酷だったかな? でも幼馴染君と茜が結ばれる展開は許されない
サイドストーリーは本編ストーリーを否定してはいけない
だから私は城島司の物語は認めない

だって茜は幼馴染君を異性としては意識していないもの
茜が幼馴染君を呼ぶ時は「あの人」「あいつ」だから
茜が自身を女として意識した相手は浩平
好きなのは好きで構わないけど 自身を女として意識してないと
永遠から呼び戻す事が出来ない(所詮は幼馴染)

話はそれますが、ONE本編でH無しでクリア出来るのは
茜と澪の2人 この2人の絆は身体の繋がりとは無関係に存在するのね
女の子側の想いだけで呼び戻せる この2人に関して言えば
浩平再臨の条件は浩平のステータスとは無関係に存在する

で、話を戻して 茜にとって司は最後まで幼馴染でなければならなかった
城島司の物語で茜は自身を女として司を意識しているからNG
浩平と幼馴染君の違いが何処にある?
茜が強く願うだけで永遠から呼び戻せるとしたら
呼び戻せる、呼び戻せないの違いは、自身を女として
つまり、異性として好きかどうかの違いでしかない
(再臨に絆+Hの条件が必要なキャラなら、司とHしてないからって理由で成立するけど)

だから私は城島司を認めない

見て判る通り、私の文体は思いっきり散文調で
こんなので長々と書かれると読み辛いのは承知しています

でも、出来るだけの事はやってみようと・・・・・

如何でしたでしょうか?

PS:えっとこれは「礎」のバッドエンドのシナリオです
   まぁ、ヒロインではない茜ルートを通っているので・・・・

シナリオ分岐は、高校2年の新学期「明日見た夢」の後に起きます
   フラグ立てが厄介なのがLimと詩子のシナリオで
   Limシナリオは「名誉返上」の前までにネットゲームをやって
   茜苛めの相談をLimから受けておく事

   ネットゲームのやり方は自室に「私」が自室にいる場面で背景中の
   ゲーム機にカーソル合わせてクリックする
   そ、Limルートは隠しシナリオです そーゆー事なんでLimルートを
   通らなくてもLimのエンディングは本文中の形になります
   Limルートに入るとONE(茜ルート)へは分岐しなくなります

   詩子は「前哨戦」時点で詩子の好感度が茜よりも高くないと
   「私」は戻って来れなくなります
   ゲームオーバートラップとして用意しています
   ここで茜の好感度が上がりやすいつくりになってると
   シナリオ時点でクソゲーですね・・・茜が頻繁にアプローチしてくるとか
   (それはそれで面白そうだけど)
   詩子はいぢめてあげると悦んでくれます(それじゃ危ういって)
   「私」と茜をくっつけようと いろいろ詩子が仕掛けて来ます 返り討ちにしてあげましょう

「明日見た夢」終了時に、規定値を越えていて一番好感度の高い子に分岐します
   (アレだけの事をやっておきながら・・・詩子の好感度が足りない本文・・・)
   Limルートで好感度が規定値を越えた子がいないと、もう一つのバットエンドの
   シナリオに入ります(これが一番面白いお話にしたいな・・・Limの別シナリオで構想してます)
   だってゲームのシナリオでしょ 誰とも結ばれないお話だって面白いお話
   じゃないといけないと思う

   アカネシナリオは、そのまま「私」との共生生活を続けて、
   アカネの学校生活がメインになるお話
   アカネと「私」が同じ部活を始めて・・・更に部活が幾つか選べると・・・
   (そんなに大風呂敷を広げるんじゃない>私)

   詩子シナリオは今「私」の手元にある大吉のおみくじが
   詩子の所に帰ってきます・・・・「私」絡みでは無い不幸が詩子を襲って
   その解決方法の違いで詩子シナリオと藍シナリオ(バットエンド)へ更に分岐します 
   バットエンドの方が面白いお話になります
   詩子のライバルが藍(茜の姉で死人)なのは本文中でも使ってるし

   Limシナリオ LimルートでかつLimが一番好感度が高いのが条件です
   しかし・・・・基本的にLimも人間がダメなタイプなんで・・・・・
   Limとゴールインはします・・・・ただ、無理やりやっちゃっうんで
   Limに強烈なトラウマが残ります その責任を取り続ける日々と・・・・・
   (まぁ・・・Limとやると言うことは自己相姦を意味しているので)
 
   Limルートのバットエンドは結ばれはしないけど、Limと幸せな日々を送る
   そんなお話にしたいな・・・・と

   以上 誇大妄想でした ちゃんちゃん


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